■GRIAN CHATTEN | フォンテインズD.C.のフロントマン、グリアン・チャッテン、6月30日にリリースされるソロ・デビュー・アルバム『CHAOS FOR THE FLY(ケイオス・フォー・ザ・フライ)』より、ニュー・シングル「Last Time Every Time Forever」を公開。

Grian Chatten - Last Time Every Time Forever (Lyric Video)
Grian ChattenはFontaines D.C.の長年のプロデューサー、Dan Careyと一緒に制作したアルバム『Chaos For The Fly』(6月30日にPartisan Recordsからリリース)より、新曲「Last Time Every Time Forever」を公開した。
「『Last Time Every Time Forever』は自分で作り上げた地獄のような町を99周するような、優柔不断で弱腰な曲だ。カモメと80年代のスロットマシーンに取り憑かれ、聴くたびに自分の約束を破っていく」とGrian Chattenは同曲について語る。「The Score」、「Fairlies」に続くアルバムからのシングルとなる同曲は、Grianのソロ・アルバムへの刺激的なイントロダクションで、ダークな詩とキッチン・シンク(現実主義)のドラマが、メロディアスなレフトフィールドのポップソングに閉じ込められているような印象を与える。Grianの言葉はヴィヴィッドで、本能的な風景を描き出す。
LAST TIME EVERY TIME FOREVER
自分が発した言葉のすべてが
今じゃことごとく自分を裏切って
これまでさんざん見てきてるんだから
もはや疑いようもない
ただひたすら孤独な存在
確実にお前はそれだって
そのうち常連入りするかもな
冴えない顔が集うバーで
あいつらは意気揚々と外に繰り出して
毒をまき散らす
そのときそっち側の世界が垣間見えるだろう
そいつらの顔に刻まれた表情から
こっちはすべてお見通しなんだから
あいつらは意地悪そうな顔で笑うんだ
何の権限もないくせに
前回だって、いつだって、永遠に
昨日君に会った
あのときの気持ちはすっかり失せて
俺を手懐けることができても
いつまでも懐いてると思うなよ
昨日の記憶に浸ってればいい
あの気持ちが一番強かった時間の中に
俺から奪うことはできても
いつまでも奪い続けられるわけじゃないから
(あの男に愛をやりなよ、そうだ、そうしよう、愛をあげよう、Yeah)
(あの男に愛をあげよう、愛をあげよう、Yeah)
あちこちで餌づけをしつつ
町をぐるっと一周しているうちに
奇妙な考えが浮かんで
打ちのめされるくらい衝撃を受けた
自分は翼を持たない者で
そのせいでここから抜け出せないんじゃないかって
願いを明確化させようと
自分にとって唯一にして最強の武器を手に
疑いようもなく自分は王であり
ありとあらゆる面において
それが一番安あがりに
動かなくなった心臓に歌わせる方法だから
全部独り占めしてやる
そして腹黒く笑うんだ
自分にはその権利があるから
前回だって、いつだって、永遠に
対訳: 竹澤彩子

2023.6.30 ON SALE[世界同時発売]
フォンテインズD.C.のフロントマン、グリアン・チャッテンのソロ・デビュー・アルバムが完成。自身の中でも最も詩的な作品『ケイオス・フォー・ザ・フライ』、リリース。
●共同プロデュース:ダン・キャリー
■アーティスト:GRIAN CHATTEN(グリアン・チャッテン)
■タイトル:CHAOS FOR THE FLY(ケイオス・フォー・ザ・フライ)
■品番:PTKF3037-2J[CD/国内流通仕様]
■定価:¥2,500 +税
■その他:世界同時発売、解説(粉川しの)/歌詞/対訳付
■発売元:ビッグ・ナッシング/ウルトラ・ヴァイヴ
■収録曲目:
1. The Score
2. Last Time Every Time Forever
3. Fairlies
4. Bob’s Casino
5. All Of The People
6. East Coast Bed
7. Salt Throwers Off A Truck
8. I Am So Far
9. Season For Pain
Grian Chatten - Fairlies (Official Music Video)
Grian Chatten - The Score (Official Music Video)
●Grian Chattenは、今年の夏、6月30日にPartisan Recordsからリリースするソロ・デビュー・アルバム『Chaos For The Fly』の詳細を発表した。Fontaines D.C.のヴォーカリストは、プロデューサーのDan Careyと共にこのアルバムに取り組んだ。ダブリンから北へ30マイル、風が吹き抜ける遊歩道沿いに、くたびれたカジノがある。ここは、忘れ去られた海岸沿いの街の錆びた魅力を知る人なら、誰でも知っているような場所だ。今はシャッターが閉められ、ラウンジバーでは、ビリヤードボールやグラスの音が、スロットマシンの音と同じように響いている。ここで、『Chaos For The Fly』は誕生した。「夜、ストーニー・ビーチを歩いていたら、波打ち際で曲が浮かんできたんだ。僕はただそこに立って、波を見ていた。そしたら、その音を聞いた。コード進行からストリングスのアレンジに至るまで、あらゆる部分をね」とChattenは振り返る。出来上がった曲は、Fontaines D.C.のバンドメンバーと共に、形を変え、再構築することもできただろうが、Chattenはこれを別の方法で扱うことにした。「僕は自分でこれをを作り上げたい、とただ思ったんだ。バンドとしての次の方向性はわかっているけど、この曲で行きたいのはそこではない。自分の魂の誇張された部分がいくつかあって、それを表現したかったんだ。他のメンバーも、それぞれクリエイティヴでソングライターだ。だからこそ、彼らのところに行って、『ちがう、こうじゃなきゃダメだ』といったことはしたくなかった。そうやって、この曲たちに妥協したくなかったんだ」と彼は説明する。Fontaines D.C.の長年のプロデューサーでもあるDan Careyが共同プロデュースしたこのアルバムは、これまでのChattenの作品の中で最も詩的な作品へと仕上がった。「このアルバムの多くは、僕とギター1本で書かれたもので、エレメントを煮詰めていくというアイデアをとても気に入っている。手のひらの上に曲があるような感覚で、自分とギターだけでコントロールができる。その結果として、強度が増すんだ」と彼は語る。『Chaos For The Fly』には、9曲にわたって、人生のあらゆる感情やストーリーが取り込まれている。確かに辛いものもあるが、それを形にし、声を生き生きとさせることで、Chattenは独自の美しさを持つものを作り上げた。ここは、あなたが訪れたいと思うだけでなく、何度も足を運びたくなるような場所なのだ。
●Fontaines D.C.の12ヶ月は、慌ただしくも実り多いものであった。バンドはサード・アルバム『Skinty Fia』をリリース。2021年のグラミー賞で最優秀ロック・アルバムにノミネートされた2020年の『A Hero's Death』、マーキュリー賞とアイルランドのチョイス賞の両方にノミネートされた2019年のデビュー・アルバム『Dogrel』に続く同作は、アイヴァー・ノヴェロにノミネートされ、高い評価を獲得。イギリスとアイルランドでチャートの1位を獲得し、バンドはブリットアワードのインターナショナル・グループ・オブ・ザ・イヤーに輝いた。