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■22-20s/Martin Trimble(マーティン・トリンブル)、インタヴュー

Got It If You Want It_1【オフィシャル】_448

■本作が完成した今の感想を聞かせてください。

「アルバムの出来には満足している。この何週間かライヴに向けてリハーサルをやっているんだけど、それでやっと実感が持てるようになった。自分達が一番うまくやれることをごくシンプルにやろうとしたんだ。セカンドのリリースの後、かなりツアーをやったんだよね。それがやっぱりアルバムには反映されていると思う。アルバムのタイトルには特に意味はないんだけど、たまたまスリム・ハーポの“Got Love If You Want It”を聴いてぴんときたんだ。あと、バンドとしての自分たちに前より自信を持てるようになった。人がどう言おうと、それを気にしちゃいけないってこともわかっていたしね」

■本作のサウンドは?

「アルバムの制作中は、16、17歳の頃に聴いていた音楽をまたよく聴いていた。その意味では、ルーツに戻るような部分はあったかもしれない。一方、セカンドでやったようなハーモニーもたくさん今作には残っているし、これまでやってきたことが全部混ざったサウンドになってるんじゃないかな。で、それがよりストレートに表現され、プレイされてると思う。制作にあたっての基本的なルールとしては、とにかく早く作り上げようと思ったんだ。出来てきたものを形にして、それを考え直したり練り直したりするんじゃなく、そのままレコーディングしようと思った。それと、もっと生々しい、削ぎ落としたサウンドのレコードにしたかったんだ。4人が一つの部屋でプレイしてるのが聞こえるレコードにしたくて。だから全体的に自然で、オーガニックなものになってると思う」

■本作の制作はどうでしたか?

「地元のミネアポリスで家を借りて、4人で冬の間6週間、そこにこもって曲を書いていった。地下室に機材を持ち込んで、そこでやってたから、本当に隔絶された状態だった。で、レコーディングは僕らの故郷のリンカンシャーに戻ってやった。前回のレコーディングはそれぞれのパートを別に録ったり、テイクを重ねることも多かったんだけど、今回は大体が4人でレコーディングして、そこに後からヴォーカルを足したり、ちょっとパートを足すくらいだった。プロデュースは前作に引き続きイアン・ダヴェンポート。最初から彼とまたやろうと思ってたからね。サウンドに関しては本当に信頼出来るし、彼がバンド・オブ・スカルズでやった仕事もいいと思ったし。レコーディング中はずっと赤ワインを飲んでいた(笑)。だから、ニール・ヤングのテキーラ漬けのセッション、みたいな感じだったな」

■本作を作る上でどんな音楽に影響を受けましたか?

「さっきも言ったけど、昔聴いてたようなレコードはまたかなり聴きこんでいたんだ。50年代、60年代のブルーズやロックンロールのレコード、マディ・ウォーターズやローリング・ストーンズ。あと、ニック・ケイヴはかなり聴いていたな。直接は影響してないかもしれないけど」

■今のイギリスの音楽シーンをどう思いますか?

「イギリスってアメリカと違って、音楽シーンに大きなトレンドがあるんだよ。大抵はメディアが決めてるんだけど。BBCのレディオ1が『今波が来てるのはここだ』みたいなことを決めて、そればっかり集中してオンエアする。で、みんながそれに飽きると、また新しいものが出てきて、反動が生まれる。そのサイクルは変わらないんだ。だから、今の『ロックは死んだ』とかいう状態もそのうち変わると思う。イギリスでは10年に一度、そうした周期が来るからね。70年代の終わりにピストルズやクラッシュが出てきたし、その後、ストーン・ローゼズやオアシスが出てきた。で、エレクトロニック・ミュージック一辺倒だった後のストロークスや、リバティーンズ。ただ、問題なのは、そういう大きな流れやトレンドがバンドの浮き沈みや方向性を決めてしまうところだと思う。『今はこういうのが流行ってるから、これを取り込もう』みたいなことを、どこかでバンドは意識してしまう。そうした中、イギリスの音楽シーンにおける僕らの役割は、他には左右されず、やりたいことがやれるのを見せることだと思う。アルバムを一枚一枚作っていって、そのバンド独自の道を進めていけることを証明する。もちろん簡単な事じゃないけどね」

■ブルーズのおすすめの作品はありますか?

「やっぱりスキップ・ジェームズが残したレコーディング。それと、初期のマディ・ウォーターズ。あと、BBキングの初期のラジオ・セッションも良い。ただ、どれも絶対に65年以前のものであること。それ以降となると聴くべきものはまずないからね(笑)」

■最後に日本のファンにメッセージを。

「日本のファンには感謝したい。僕らの音楽を待ってくれる人たちがいて、レコードを買ってくれるからこそ、僕らも曲を書きつづけて、音楽をプレイしつづけることが出来るんだから。本当に純粋に、日本にはありがとうって伝えたい。あと、5月にツアーをすることが決まってる。今新曲をリハーサルしているところなんだ。前よりずっと本能的なライヴになると思う。ほんとに日本に行くのが待ち切れないよ」




 




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2012-02-29 : 22-20s :
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